PSI Vol.5, No.2 November 1980 Suggestopedia special number-The account of experience pp.28-31.
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日本加速教育研究所「教師養成コース」を卒業して
佐々本均*
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はじめに
昨年発足した加速教育研究会も回を重ね、講演会なども開催されるようになり、サジェストロジーについて一般の人々の関心を集め始める状況になってきました。こういった社会的背景のもとに、日本でもいよいよサジェストペディアを利用した外国語教室が誕生しました。
日本加速教育研究所は、英語及び中国語の基礎的なコース2ヶ月コースと教師養成のための3ヶ月コースを有する日本で初めてのサジェストロジー教室であり、英語と中国語の2ヶ国語同時学習、ボディソニックの導入など世界でも初めての試みを行っている教室です。
日本加速教育研究所の代表天野富元先生はサジェストロジーの研究をしばらくは独自に行っておられましたが、1978年10月にはロザノフ博士と手紙の往来を始められ、79年3月には日本PS学会会長関英男博士とともに渡米、アイオワ州立大学で開催された第2回SALT国際会議に出席されて、多くの貴重な資料を日本にお持ち帰りになられました。79年11月には世話人として日本PS学会の分科会である加速教育研究会の発足に尽力され、80年6月には日本航空を退職され、加速教育の道に献身されています。
予習、復習の必要がなく、又、テキストも使用しないというユニークで、しかも通常の授業に比べてはるかに高い効果(長期記憶)をもたらす日本加速教育研究所の授業法はサジェストロジーを応用し、多国語同時学習など天野先生独自の理論に基づいて、日本人に合った方法として開発されたものです。
この日本加速教育研究所の第1回教師養成コースを、私を含めた5名が卒業しました。それぞれに多くを学び、新しい発見をしました。これらの経験がこれからのサジェストペディアによって語学などを学習したい方、サジェストペディアを研究したい方の参考になればさいわいです。…
*加速教育研究会