PSI Vol.17, No1 July 1995 Postscript
 編集後記
 まず最初に、1994年中に「サイ科学」の発行ができなかったことを会員の皆さんにお詫びしなければならない。もちろん、「サイの広場」は2回も発行しているので、この点ある程度の補いにはなっていると慰めてはいるものの、学会である以上、論文が必要なこと論を侯たない。言い訳になるが論文の数が少なかったこともある。それが今年になって、田浦さんや品川さんのような優秀な論文を御提出下さった方もある。もちろん、昨年の少ない論文も優秀なものではあった。
 古い会員の方は御承知のはずであるが、品川さんはマクスウェルの論文に世界で初めて複素数の概念を導入されたことで画期的な業績を残した方である。それが、20年近くに亘って水晶球を使った宇宙エネルギーの実験を続けて、ついに成功に近づかれた折も折、それにヒントを得た相対論の正しい理論を完成され、その主論文を本誌に寄せられ、その内容梗概を物理学会に寄稿されたと承っている。この論文は単なる通り一遍の書き下ろしではなく、電通大の元学長博多五六さんの主催された電磁理論研究会で10年間も叩き抜かれた結果、何回も何回も書き直された論文である。小生もその経緯をよく承知しているので、興味深く、何回も読破したものである。新刊紹介にポールマクリーンの三位一体脳の理論に関する和訳本を紹介した。これも脳に関心のある方にはぜひおすすめしたい。
 また、ノストラダムスの預言書の正訳本についても紹介した。予言は当たらないものだ、という言葉に筆者もある程度同意するが、ノストラダムスの預言に関しては絶対に信をおくことができる。450年以上も前に暗号で書かれたものであるが、正解されたものを見れば、適中していることが了解できる。ただ、暗号解読は超能力でもないし、外国語の素養でもない。暗号解読は論理数学という科学の一分科に属するものなのである。「ヨーロッパ大崩壊」をおすすめするのもそんな気持ちからでているのである。
 最後に告白する次第であるが、1994年に筆者が多忙であったのも本誌発行の遅れた一因であった点である。同年1月に印度、4月に米国、続いて韓国、5月に欧州(ロンドン、パリモスコー)、9月に中国と席暖まる暇もなかった。明けて1995年1月には加速教育国際会議でサンディエゴに出席した。(S)

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