PSI Vol.14, No1 September 1991 Postscript
 編集後記
 いよいよ日本サイ科学会も第15周年を迎えることになった。論文誌もそれに相応しいものを発行したいと思うが、こればかりは論文そのものが画期的なものでなければどうにもならないし、これが計画的編集でやれるものではない。しかし、不思議なシンクロ=シティで画期的な論文が投稿されたのである。
 まず、中部大学の青木先生から打診があって、韓国の大学研究室でテレポートの実験に成功した論文を掲載できまいか、という話があり、ついで日本心霊科学協会東海支部長の尾坂先生より具体的な論文内容が知らされた。拝見してみると、理論も妥当であり、実験も2-20%成功率で達成され、これこそ15周年記念に相応しい論文である。筆者の判断ではapportの部類に属する研究のようである。
 第2の画期的な論文は札幌のサイキック・ラボの加畑さんのもので、もう数年前からシステムとして完成していたものを、この程アメリカのコンピューター会社と提携して完成された直示装置である。ディスプレーはカラーのため、本誌の表紙にも利用させて頂いた。目下、加畑さんはニューヨークに移住し、さらに改良中のものである。なお、加畑さんは、今秋、記念講演をお願いするニューヨークのアントニオHuneeusさんとも親密な間柄でもあるので、連絡もスムーズに進んでいる。
 神谷さんの論文は1年も前に頂いた貴重なもので、本誌の発行が延引して申し訳なく思っている次第である。
 永富さんの1/fゆらぎの波形に関する研究は、非常にページ数の多い論文となったが、編集の都合上、御無理を願って半分以下に圧縮して頂いたものである。参考文献も多数列挙して頂けたから、論文の書き方としてもよい位である。
 正直の所、この頃の編集者の多忙はどなたも想像できないであろう。家事雑用一切自分一人でやり、その上いろいろの研究論文を書いたり、年一回の国際会議の発表準備をしている有様である。拙宅と教室には3本の外線電話と1本のファクス回線があって、時々思索が中断される。そんな有様だから、無用の電話がくると、年甲斐もなく腹が立つこともある。とにかく、筆者の小論文は2年前から暖めていた考えを暇を盗んでやっと文章にしたようなものである。
 資料として分類表をのせたのは、最近の研究で、加除訂正の必要を感じて、最小限度手を入れたものである。会員の中にもお気づきの点がありましたら、どうぞお申し越し下さい。(H.S.)

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