PSI Vol.4, No2 December 1979 Foreword pp1.
 巻頭言

宮崎氏倫理実践とサイ現象
"EthicaI Actions and the Psi Phenomena"
--- Even Miracles occur by trying EthicaI Actions ---

宮崎 四郎*

 大自然界は、すべて宇宙の法則に従って、1分1秒の狂いもなく、生成発展の方向にむかって、時代の変遷とともに流転していることは衆知のことであります。
 そして、洋の東西を問わず多くの科学者たちが、そこに実在する未知の法則の発見に献身的な努力を重ねた結果、現在の文化社会が実現したことも事実であります。
 しかし、こうした現状をさらに大乗的に客観して考えられることの一つは、それら料学者たちの目ざす対象のほとんどが、主として物質面にのみ向けられていることであります。
 私たち(倫理研究所)の宇宙観からいえば大自然界はすべて陰陽の二面から成り立つものであり、物質は陽の領域に属するものと考えるのであります。では、陰の領域に属するものはなにかということですが、それは精神に関する一切の現象であり、しかもこれらの両者は別々のものではなく、絶えず陰陽、表裏の関係をを保ちながら、ものごとの一切事に影響して、その成果を左右する原動力となっていることがわかってきたのであります。また同時に、物質面に関する科学法則と同じように精神面にも数々の法則(真理)のあることが判然としてきつつあるのであります。
 私たちはこれら精神上の法則を「絶対倫理」または「実践倫理」などと呼んでおり、実際面では、この倫理の実践による生活好転の成果を逐一実証しながら、世上えの宣布普及につとめ、人類の幸福に貢献しているのであります。
 また、現在では宇宙の真理を「全―統体の原理」「発顕還元の原理」「全個皆完の原理」「存在の原理」「対立の原理」「易不易の原理」「物境不離の原理」の7つの原理として把握し、実践的には、それらの原理よりさらに数々の生活規範を設定し、さらにそれを私たちの生活上のあらゆる面、たとえば親子夫婦・企業・育児・教育・健康などの面に及ぼして実践活動を展開しているのであります。
 さて、こうした倫理の実践状況を一言でいうならば、たとえば私たちが日々の業務に従事する場合に当てはめてみると、実行する内容については従来となんら変りはないのですが、ただその時その場に必要な倫理性(物に感謝するとか、人を愛するというような心がけ)を付加することによって、従来に見られなかった好結果が得られ、時には奇蹟的な現象さえ現れるのであります。
 そして、こうした現象は単に業務上に限らず、私たちの生活上のすべての面に好結果をもたらすもので、現に私自身の健康面だけを取上げてみても、過去21年間は、人並みに病気にかかることも何度かありましたが、すべて医学の力によらず、倫理に示される「心身相関の理」に則した心の切り替えによって、大自然より与えられている自然治癒力を強めることによって解決しているのであります。
 しかし、こうした事実を人に話しても、現在の常識ではまだまだ言葉だけでは納得されないというのが実状であり、一面から考えれば現在の唯物的な科学常識では理解できないほどの、超科学現象であると自負するものであります。
 私たちは、このような「心」と「肉体」その他「環境」「対人」などとの関連による変化を「倫理現象」と呼んでいるのですが、これこそ「サイ現象」に匹敵するものではないかと考えるのであります。
 さらに今後の課題の一つは、これら諸現象についてのメカニズムを発表することであり、この分野こそまさにサイ科学の研究によるほかはないと信ずるのであります。
* Shiro Miyazaki, Director of the Ethical Institute, lnc., Tokyo.

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