PSI Vol.3, No1 June 1978 Foreword pp1.
 巻頭言

佐々木浩氏“警鐘を打つ者は誰が”
会員 佐々木浩一*

 我国ではサイ現象の研究は一部の好事家の趣味に属することであると今日でも考えられているのが一般的であります、そしてサイ研究は無用の学であると極限する学者も少いとは言えません。しかしながら私達サイ現象研究者はサイ科学の研究こそ二十一世紀における物質次元文明の進展に随伴的に生じさせてしまった過誤を修正する道であると共に二十一世紀における人類の運命を決定する重大要因の一つとなるものであるとの確信のもとに偏見と批判にも屈せず耐えて研究しているのであります。
 サイ研究に無関心な科学者でも既に科学研究の結果である現在の物質文明の中に人類の未来に何か暗影を投じる兆候が出現していることについて警告を発しております。そしてその警告は次第に現実のものとなりつつあります。即ち空気組成々分の構成比の変化、自然水の汚染、自然放射能量の増大、天然資源の枯渇など夕陽の如く地球に投ずる暗部は意識すると否にかかわらず日々増大しているのでありますが、案外人々は意に介していません、そして人間は太古以来、無数回遭遇したであろう危機を英智によって切り抜けて今日まで生存してきたのであるから将と言えども大丈夫と楽観している人、或いは人類の未来に無関心の人々の如何に多いことでありましょう。まさに噴火口上をさまよえる者と言わざるを得ません。今こそ人類の未来のために英智を顕現すべきであり、サイ現象の研究解明こそがその道であることを声を大にして叫び社会啓蒙の警鐘を打ち鳴らすこともサイ研究者である私達の責務であると自覚しているのであります。サイ現象研究の究極の目的は生命尊厳の再認識の啓発、無公害の新エネルギーの開発、絶対的健康の獲得、宇宙現象に調和する人生観の確立、物質に対する妄執の打破、欲望の純化、などでありましようが現段階におきましては、たとえ理論の確立や作用機序は不明であっても人間生活に役立つサイ現象は一般社会の観念的な蔑視や批判に挫けることなく勇気を持って人々の為に役立たしめ蒙を開くことを行動で示すべきでありましよう。ただ同好の上が集まり群盲象を撫でるような論議のやり取りや、独善閉塞的な研究にこもっている限りサイ現象研究は日陰のあだ花のそしりから抜けられません、この意味から学会が実施しようとしているサゼストペディア公開ゼミの計画は当学会の一般社会に対する行動の第一歩となるものと確信する者でありまして当学会存在の意義と活動を一般社会に認知させる絶好の機会になりましょう。そして社界啓蒙の警鐘を打つべき者は私達会員の各人であります。まず会員への入会勧誘をして会を拡大しましょう、グループ活動を盛んにしましよう、実験をしましよう、情報活動に意欲を燃やしましょう、そして会員諸氏の意気益々盛んならんことを期待するものであることを申述べて巻頭言とします。
* "Whi is the ringer of an alarm bell" by Kouichi Sasaki (member) 潜在能力開発研究所長

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