PSI Vol.46, No.1 October 2024 Data 1e. pp.43-44.
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「輪廻転生」について
小林 信正(日本サイ科学会理事長)*
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輪廻転生とは、人が死ぬとこの世での善い事、悪い事の行為が因果となり、
まるで車輪の回転のように何度も生死を繰り返し生まれ変わることをいう。
この考え方は古くインドの民族宗教であるバラモン教と原住民の民間信仰である
ヒンドゥー教の死生観により何度も繰り返す「輪廻」思想であるが、
仏教の「涅槃」という考え方では、
迷いの世界を超えて真理を体得する悟りの境地に至れば、
解脱として輪廻から開放されると信じられている。
「輪廻転生」の考え方によれば、人の死は”無“ではなく、
死は次なる新しい生なる出発点である。
人はなぜ生まれ変わるのか?
魂は自己の描くシナリオを持ってこの世に生まれてくるという。
その魂が本来の望み通りには行かず人間の様々な“業”(カルマ)によつて、
この世で果たせなかったままで寿命が尽きてしまうと、
来世でまた自分のシナリオを完結するまで
人生を何度も幾世代にわたって生まれ変わるために
「輪廻転生」があると言われている。
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