PSI Vol.43, No.1 December 2021 Data 1k. pp.68-71.
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月輪観実修作法
伏見 真光(高野山真言宗)*
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夜空の満月を眺め あるいは「月輪観本尊」を見つめて 月の円満な形と清らかで明朗な光を観じ「わが心、即ち月輪」と感得し さらには月輪となった心を無限に広げて「宇宙即ちわが心」の境地を体得する瞑想法
1.入堂
手を洗い口をそそぎ、ゆったりとした服装をして、静かに道場に入る。(瞑想中、他の人の出入りを禁止)
2.三礼 起居礼
掛軸本尊の前に至り、立ったまま合掌し、膝を少し曲げながら、頭をわずかにかがめて二度礼拝し、三度目は床に両膝と両肘を順次につけ、最後に軽く額をつけて礼拝する。あるいは坐ったまま金剛合掌してゆっくりと軽く一礼する坐礼の場合もある。
3.着坐
半跏坐あるいは正坐・結跏趺坐で坐る。
法界定印を結び、からだを前後に三度、次に左右に三度ゆっくりとゆすって重心を安定させ、肩の力を抜き、背筋を伸ばしゆったりと坐ると、下腹におのずと生気が充実してくる。
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