PSI Vol.40,No.1 December 2018 Data 1i. pp.79-86.
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神話知から紐解く、水の可能性と実際
〜宮中祭祀で使われた水、そして水に秘められた和の叡智を、現代テクノロジーで再現〜
株式会社 七沢研究所 杉山 彰、森田 雄一郎*
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Abstract
要旨
水は、固体、液体、気体という三態をとることから、この地球上でも稀有な物質の一つに数えられるが、
それ自体をある種のデザインと見ることもできる。
言うまでもなく、水がなければ植物も人間も生きていくことができず、他に同じようなものがないことから、
水には神が宿るとされ、あるいは、神そのものとされ、古い(いにしえ)の時代から人々の信仰を集めてきた。
水の特殊性については枚挙にいとまがない。またその歴史を辿れば、宇宙の起源にまで遡ることができる。
水はまさに宇宙創成の神と同定できるのではないだろうか。
その水が地球も人間も動植物も、当然のことながら、何の見返りも求めず潤していることがわかる。
それほどのものでありながら、未だこの水について知られていることは、
あらゆる可能性を秘めた全体像の一部でしかない。
あるいは、私たち人類は、水の最も重要な特質を見逃している可能性すらあるのではないだろうか。
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