PSI Vol.37,No.1 December 2015 Data 1h. pp.70-71
「あの世と多次元世界」
 阿久津 淳(科学問題研究家)*
あの世とこの世
 小さいころはお盆になると、祖母とナスの牛や胡瓜の馬を作ったものだった。もうもうと線香をたいて、その中を先祖があの世とこの世を行き来するという。家内の実家ではお盆のはじめにお墓に行って、亡くなった義父の霊を義母がおぶって、家の仏壇までよいしょと、おろす。そしてお盆のおわりに、仏壇から義父の霊をおぶって、お墓まで連れてゆく。その義母(93)が今年の8月15日に脳梗塞で倒れ、現在安静にしているところ。しかも老人ホームにいる私の母(92)がまさに同日から「眼鏡の右端に長い髪の黄色い着物を着た娘さんが現れる」といいだした。認知症の兆候も全くみられない母が二度も三度も同じ娘さんを見ていると、急に不思議なことを言いだしたのである。しかも着物の十字の模様までくっきりと見えるのだという。この際、私はシンポジウム「あの世と多次元世界」の司会進行役としてまず私自身の考えを簡単に整理しておこうと思うのである。
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