PSI Vol.37,No.1 December 2015 Data 1f. pp.61
「あの世と多次元世界」開催に当たって
 シンポジウム委員長 小林信正*
 私たちの生活は縦・横・高さの3つの方向性を持つ3次元空間に居住し、これに時間を加えて4次元世界に存在しているとされています。さらに3次元世界からは目に見えない隣り合わせには、多次元世界(異次元世界)が存在しているともいわれています。
 そんなことを公言すると、「うそ〜」と言われて、奇人変人の類だと目を背けられるかもしれません。でも、これが最新の物理学界でもっとも注目されている新理論だとすれば…?
 「確かに異次元の世界は存在する」と提唱するのは、アメリカの理論物理学者、リサ・ランドール博士。現在、彼女はハーバード大学、プリンストン大学、マサチューセッツ工科大学の各教授であり、終身在職権まで獲得している才媛です。特に彼女が得意とする研究分野は超ひも理論の「異次元」。私たちの存在する宇宙空間が、多次元の宇宙と隣接しており、消滅したり、現れたりする素粒子は、別の宇宙空間から行き来しているとすることで説明できると言うのです。つまり、近くにあるにもかかわらず、うまくベールに隠されているので、大きくても見ることができないというわけです。
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