PSI Vol.11, No1 July 1988 pp.2-7.
地球免罪黙示録 第三章 教育改革論 II 世紀の迷信・進化論*
原理考察
安久津政人

あらすじ
 現代の科学万能主義の所産ー「科学バベルの塔」の主要な位置を占めるのが、この進化論であることは、今まで 述べてきた通りである。
 この進化論の真意は、神の目的性、創造性を根底から否定する学問である。しかし、この理論は一般的な科学論に不可欠な完全なる証明素材を何等持ち合わせておらず、単なる客観的想像理論を寄せ集めた仮説に過ぎないにも拘(かかわ)らず、現代科学はこの理論に支配されている。
ヘンリー・M・モリス博士(USA)は次の事実に注目するように呼びかけた。
「人類学や、地質学、生物学、心理学、精神医学など、今や進化の概念に支配されてしまった学問分野では、信念に奉ずる創造論者が大学の教職で影響力のあるポストを得たり、そこにとどまったりすることは殆(ほとん)ど不可能である。そのために進化を信じない多くの科学者は、学界での、あるいは職業上の立場を失う恐れから、自らの信念を内に秘めたままでいる」  しかし、彼は一九六三年、カリフォルニア州サンジェゴに創造研究所を設立し、現在維持会員二千人近くに達している(自然科学的分野で修士号又は博士号取得者)。彼等は聖書的創造理論が、より論理的、迫真的に生命の起源、進化過程を説明できると主張しており、最近では世界的規模で、この矛盾に満ちた進化論は、崩壊の気運が高まりつつある。
 この科学界の軌道修正こそ新社会創りには必要不可欠な問題なのである。
*1987年11月14日以降「キリスト新聞」に連載された。
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