PSI Vol.2, No 2 March 1978 Thesis 4. pp.21-24.
オーラ検知機とオーラコンデンサーの開発
佐々木浩一
Development of Aura Detector and Accumulator
Koichi Sasaki

 人間の生命現象に随伴しており、特異的個人にしばしば起る超常現象の発現の要因と考えられるのがオーラ放射現象である。古くからその存在はセオソフイカルに認められており、ヨーロッパに於いてはハロー、ニンバス、アストラルラヂェーション、オド、Xフォース等様々な呼称を得ているもので、東洋では更に古く、インドバラモン教ではマナ、ヒンズー教ではプラナと呼ばれ、我が日本では後光と呼ばれてきた。最近に至ってはバイオプラズマと呼ばれているが、本文では18世紀以降広く一般的に用いられて来たオーラの語を用いることにする。18世紀なかば頃からドイツ及フランスに於いてはオーラ現象や念力現象を科学的に解明しようとする学際的な研究動向が生じて来た、しかしながら未だ科学そのものが黎明期にあったために研究文献としては見るべきものは残されてはいないが19世紀になってドイツの科学者にして実業家として著名なカール・フォン・ライヘンバッハの研究があった。それから以降、見るべき研究はなく19世紀に入って1911年、英国の医師ウオルター・キルナー氏が有名なダイシアニンAと云うポリメチン染料を用いる光学的フィルターによってオーラを直視する方法を病気診断に用いる方法を発表したが科学界の承認を得るには至らなかった。同氏の早逝によりその研究は中断されたが1936年に至り、英国の生理学者オスカー・バグナル氏はキルナー氏の研究を拡張し、ピナシアノール・イオダイドと云うポリメチン染料による工学フィルターを用いて眼の視細胞の内の杵状体神経細胞の視感帯域を広げる訓練を通してオーラ直視能力を養成する方法を提唱した。しかしながら第二次大戦前までは一般的に云って、オーラなるものは、いわゆる超能力者と云われるほんの僅かな限られた人々にのみ神から許されるものであると考えられ、科学者達は、其の実体は遠赤外線か或種の酵素が皮膚汗腺から射出するものにすぎないであろうとして来たのであった。またオーラは個人の人格や情動によって色彩を帯びて時として虹の如く7色に見えると云う超能力者の言はヒステリー傾向者の妄想による幻覚視によるものであろうと一笑に付されて来たのであった。しかし超能力者達は能力により病人のオーラの形状や色彩を見て実際的に治病に役立つ診断の実績を挙げて来たのである。

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